なぜ“客観的に聞く”と一体感が生まれるのか
今回は、なぜ客観的に聞いたほうが一体感が得られるのかというお話です。
まずポイントになるのが「デュアルコーディング」です。
デュアルコーディングとは、
- 視覚(イメージ)
- 聴覚(声のトーン)
- 感覚(匂いや触感など)
といった複数の感覚を使って、話を立体的に捉えることです。
たとえば話を聞きながら、
- どんな場面なのかを思い浮かべる
- 相手の声のトーンを感じる
- その場の空気感や距離感を想像する
こうして情報を受け取ると、前外側前頭葉(F47)という、いわゆる「共感脳」が活性化します。
この共感脳が働くとどうなるか。
- 記憶に定着しやすくなる
- 相手との一体感が自然に生まれる
という変化が起きます。
では逆に、ただ言葉だけで話を聞いているとどうなるのか。
ここで働くのが、
側頭頭頂接合部(TPJ)という「推測の脳」です。
TPJが働くと、
人は無意識にこう考え始めます。
- 「この人はこういう意味に違いない」
- 「きっとこういう状況なんだろう」
そしてその推測は、
自分の過去の経験と結びついていきます。
ここが重要なポイントです。
自分の経験と結びついた瞬間に、
人は“白昼夢”に入っていきます。
つまり、
- 過去の嫌な記憶がよみがえる
- 自分のストーリーが始まる
- 相手の話を聞いているようで聞いていない状態になる
これでは、一体感は生まれません。
むしろ逆に、
- 過剰に同情してしまう
- 「バカにされている」と感じる
- 防衛的になる
といった反応が出てきます。
つまり、「ちゃんと聞いているつもりなのにズレる」理由はここにある。
だからこそ大切なのが、
デュアルコーディングを使った“客観的な聞き方”です。
- 言葉をそのまま受け取り
- イメージとして構成し
- 物語として保持する
これによって、
前外側前頭葉(F47)が働き、一体感が生まれます。
その結果、
- 外側手綱核が安定してくる
- 社会的な苦痛がやわらぐ
- 人との関係が自然に変わっていく
さらに、
話の聞き方そのものが変わり、信頼関係も大きく変化していきます。
一方で、
「人と関わりたくない」
「信頼関係なんていらない」
と感じるとき。
それは、
外側手綱核が過活動になっているサインかもしれません。
その状態では、世界は“敵ばかり”に見えてしまいます。
でも、一体感を少しずつ感じていくと、
その見え方が変わっていきます。
人との関係が、負担ではなく、少しずつ“安心できるもの”に変わっていく。
そんな変化が起きてくるのではないかと思います。
面白いですよね。
また次の「無意識の旅」も楽しみです