今日は、「ゴミが捨てられない」というテーマについて書いてみたいと思います。


片づけが苦手。

物が捨てられない。

気づけば部屋が物でいっぱいになる。


こうした悩みを「片づけが苦手だから」と考える人は多いかもしれません。

でも私は、そこにはセルフネグレクトが深く関係していることがあるように感じています。


◇ 私のカバンはいつもゴミ屋敷でした

子どもの頃の私のボストンバッグは、本当にひどい状態でした。

学校のプリント。

ノート。

鉛筆。

消しゴム。

メモ。


ありとあらゆる物が詰め込まれ、

中でぐちゃぐちゃになっていました。


探し物をするだけでも一苦労です。

それでも、なぜか捨てられない。


どんどん物が増えていくばかりでした。


◇ なぜ捨てられなかったのか

今振り返ると、

理由は単純でした。

「捨てたら悲しむ人がいる。」

そう思っていたのです。


先生が一生懸命作ってくれたプリント。

親がお金を出して買ってくれた文房具。

誰かがくれた物。


それらを捨てることは、

その人の気持ちを裏切ることのように感じていました。


だから捨てられなかった。

物ではなく、

人の気持ちを背負っていたのです。


◇ 本当に大切な物までゴミになってしまう

ところが、不思議なことが起こります。

捨てられないから、

全部が混ざります。


そうすると、

本当に大切な物まで、

ゴミと一緒になってしまうのです。


少し汚れただけで、

「ああ、もういいや。」

となってしまう。


本当は大切なのに、

自分で大切にできなくなってしまうのです。


◇ 自己価値が低いと、物も大切にできない

「自己肯定感が低いなら、せめて物くらい大事にしなさい。」

そう言われることがあります。


でも、

実際には逆でした。


自分を大切にできない人は、

物も大切にできなくなることがあります。


それは、

物そのものではなく、

その物に結びついている「人」を見ているからです。


「先生がくれた。」

「親が買ってくれた。」

「誰かの役に立つかもしれない。」


そう考えてしまう。

だから、


物そのものではなく、

相手への気遣いで持ち続けてしまうのです。


◇「誰かの役に立つかもしれない」

もう一つ、

私には強い思い込みがありました。

「これは誰かの役に立つかもしれない。」

この一言です。


だから、

壊れていても、

古くなっていても、

「いつか使うかもしれない。」

「誰かが必要とするかもしれない。」

そう思ってしまう。


すると、

ますます捨てられなくなります。


◇「気を使うな」はできない

よく、

「そんなに気を使わなくていいよ。」

と言われます。


でも、

セルフネグレクトの人には、

それができません。


なぜなら、

気遣いは性格ではなく、

生き残るための習慣だからです。


だから、

「やめよう。」

と思ってやめられるものではありません。


◇ 一つだけ効いた問い

では、

どうすればいいのでしょうか。


私にとって役に立ったのは、

たった一つの問いでした。


「私が本当に大切にしているものは何?」


この問いです。


静かに問い続けると、

ある日、

「ああ、これなんだ。」

というものが見えてきます。


そして気づくのです。


これは誰にもわからない。


家族にも、

友人にも、

尊敬する人にも、

本当の意味では理解できない。


◇ 人に気を使っていた本当の理由

そのとき、

私は初めてわかりました。


私は、

物を捨てられなかったのではありません。

人に気を使っていたのでもありません。


本当は、


私が一番大切にしているものを、誰かに見つけてほしかった。


ただ、それだけだったのです。


だから、

人に尽くし、

気を使い、

期待し続けていた。


◇ 自分だけが知っていればいい

でも、

その宝物は、

誰にも見つけられません。


見つけられるのは、

自分だけです。


そう思えた瞬間、

不思議なことが起こりました。


物への執着が少しずつ薄れていったのです。


「これはもう手放していい。」

そう自然に思えるようになりました。


◇ 本当に大切なものだけが残る

セルフネグレクトから回復するとは、

物を減らすことではありません。

人に気を使わなくなることでもありません。


自分が本当に大切にしているものを、自分自身が知ること。


そのとき初めて、

「誰かのため」ではなく、

「自分のため」に選べるようになります。


すると、

ゴミは自然と手放せるようになります。


そして、本当に大切なものだけが、

静かに自分のそばに残っていくのです。