セルフネグレクトの奥には、誰からも理解されない痛みがある
こんにちは。
今日も無意識の旅を始めていきます。
今日は、
「セルフネグレクトの奥には、誰からも理解されない痛みがある」
ということについて書いてみたいと思います。
◇ 自分の売り上げが、他の人のものになっていた
以前、会社で働いていたときのことです。
私が上げた売り上げが、いつの間にか別の人の実績として処理されていました。
それをしていたのは上司でした。
けれど、表向きには、
「誰にでも間違いはあるから」
というような形で書類が処理されます。
明らかにおかしい。
でも、それを指摘しても、誰もまともに取り合ってくれません。
あるときは、私の予定表が消しゴムで消されていました。
「誰がやったの?」
と周囲に聞いても、みんな知らないふりをします。
私はだんだん、
「自分が何か悪いことをしたのだろうか」
と思うようになりました。
理不尽なことが起きている。
けれど、それを誰にもわかってもらえない。
当時の私は、そのことがどれほど苦痛だったのかを理解していませんでした。
◇ 誰にも理解されないと、体が痛くなる
そのうち、私は激しい腹痛を感じるようになりました。
お腹が痛くて、立っていられない。
本当にその場に倒れてしまうほどでした。
けれど、その痛みさえ周囲には理解してもらえません。
「大げさなんじゃないの」
「演じているだけでしょ」
そんなふうに受け取る人もいました。
すると、不思議なことに痛みはさらに強くなります。
誰にも理解されない苦痛に、
「その痛みは本物ではない」
という苦痛が重なるからです。
体が痛い。
そのうえ、痛いことまで信じてもらえない。
その二重の苦しみで、ますます動けなくなっていきました。
◇ 学校を休む子どもの腹痛も、本当に痛い
この体験をしてから、私は学校へ行けない子どもの腹痛について考えるようになりました。
朝になるとお腹が痛くなる。
頭が痛くなる。
熱が出る。
そして学校へ行けなくなる。
周囲の大人は、つい、
「学校へ行きたくないから、痛いふりをしているのではないか」
と考えてしまうことがあります。
けれど、その痛みは本当に痛いのです。
演技ではありません。
本当に動けなくなるほど、体が痛くなることがあります。
それなのに、
「気持ちが弱いから」
「逃げているだけ」
「仮病でしょう」
と言われてしまう。
すると、誰からも理解されない苦痛がさらに強くなり、症状まで悪化してしまうことがあります。
◇ 理不尽さを否定されると、痛みは深くなる
自分だけが不当に扱われていると感じる。
誰かに傷つけられている。
でも、それを人に話すと、
「考えすぎじゃないの」
「あなたの勘違いでしょ」
と言われてしまう。
これも大きな苦痛です。
傷つけられたことだけが苦しいのではありません。
◇ 傷つけられた事実を、誰にも認めてもらえないことが苦しいのです。
自分が感じていることを否定されるたびに、
「やはり私がおかしいのだろうか」
と思うようになります。
そして、自分の感覚を信用できなくなっていきます。
その結果、自分の気持ちや体の声を無視するセルフネグレクトが、さらに深まっていくのです。
◇ 痛みが続くと、自分でもわからなくなる
誰からも理解されない状態が長く続くと、自分でも痛みがわからなくなります。
「これくらい大したことではない」
「自分が弱いだけだ」
「もっと我慢しなければ」
そうやって、自分の苦痛まで否定するようになります。
けれど、感じないようにしているだけで、痛みがなくなったわけではありません。
体の奥や心の奥には、ずっと苦痛が残っています。
そして、その痛みを感じないようにするために、セルフネグレクトが必要になることがあります。
自分を後回しにする。
疲れていても休まない。
痛くても病院へ行かない。
人のことばかり優先する。
そうやって自分の感覚を麻痺させなければ、抱えている苦痛に耐えられなかったのかもしれません。
◇「誰にもわかってもらえない苦痛があった」
そんなとき、私は心の中でこう言います。
「私は、誰にもわかってもらえない苦痛を、ずっと抱えてきたんだ。」
何が本当の原因だったのかを、すぐに分析する必要はありません。
誰が悪かったのかを、正確に決める必要もありません。
ただ、
「私には、誰にも理解されなかった痛みがあった」
と、自分だけは認めてあげるのです。
それは、痛んでいる場所に心の手をそっと添えることです。
「本当に痛かったんだね」
「誰にも信じてもらえなくて、苦しかったんだね」
そんなふうに、自分の痛みに寄り添ってあげます。
◇ 痛みが癒えると、体は自由に動き始める
自分の苦痛を認めてあげると、不思議と少しずつ痛みが軽くなっていきます。
誰にも理解されなかった痛みを、初めて自分自身が理解してあげるからです。
すると、体も少しずつ自由に動けるようになります。
苦痛を抱えているときは、痛みだけで多くの力を使っています。
何かを始めようとしても動けない。
考えようとしても頭が働かない。
体が重く、すぐに疲れてしまう。
けれど、苦痛が癒えていくと、その痛みに奪われていた力が戻ってきます。
自然に立ち上がれる。
楽に歩ける。
やりたいことに向かって動ける。
私はその体験を通して、
苦痛から解放されると、人は本当に自由に動けるようになるのだ
と感じました。
セルフネグレクトをやめるために必要なのは、自分を叱ることではありません。
まず、自分の中にあった「誰からも理解されない痛み」に気づいてあげること。
その痛みに、自分の心の手をそっと添えてあげることなのだと思います。
また無意識の旅でお会いしましょう。